cover-web-s.jpg
全国書店で好評発売中!
アマゾンでの購入はこちらから
http://amzn.to/ekyACH

和田経営労務研究所
特定社会保険労務士
和 田 栄
http://www.jinsouken.jp/

前回のお話のとおり、
有休の内訳は前年度繰越分と
今年度付与分の2種類があります。

そして、有休の消化は

前年度繰越分→今年度付与分

の順にしていきます。

どの会社でもこのようにしていると思いますが、
本書にも書いたように、このやり方に根拠はありません。

有休の消化は逆の順番でもかまいません。

これは会社が決めていいんです!


前回の例と同じケースで逆の順番にしてみましょう。

①付与・・・6か月→10日
②消化・・・10日-2日=8日
③付与・・1年6か月→8日+11日=19日
④消化・・・19日-9日=10日
⑤付与・・・2年6か月→2日+12日=14日(8日切り捨て)


①②③は同じです。

④は同じに見えますが、内訳が違います。

前回は

(8日+11日)-(8日+1日)=10日

でしたが、

今回は次のようになります。

(8日+11日)-9日=10日

持っている有休は前年度繰越分と今年度付与分に分割しますが、
消化分は分割しません。

そして、これを次のように組み替えます。

(8日-0日)+(11日-9日)=10日

つまり、前回とは逆に今年度付与分11日から消化して、
ゼロになったら前年度繰越分から消化するのです。

このケースでは、今年度付与分を消化しきれていないので、
前年度繰越分には手を付けません。

したがって、⑤では2年前の分は切り捨てなので、残った8日は切り捨てられます。

結果、今年度付与分の残り2日だけが繰り越されることになるのです。

(つづく)

   このエントリーをはてなブックマークに追加

Category: General
Posted by: wada