第34節『解雇制限期間中でも「解雇の予告」はできる(その4)』
前回、産前産後休業明けに懲戒解雇するというお話をし
ましたが、ここでひとつ問題が起こることがあります。
それは、休業中に本人が自己都合退職してしまうことで
す(゜o゜)
通常、懲戒解雇の場合は退職金が不支給になります。
たいていの就業規則や退職金規程には、次のように書か
れていますね。
「第〇条 懲戒解雇の場合は、退職金を不支給とする」
これを素直に解釈すれば、懲戒解雇以外の場合は、支給
されることになります。
つまり、自己都合退職なら支給されるのです。
横領がばれて、本来なら懲戒解雇されるところ、解雇制
限期間中であることをよいことに、今のうちに退職して
しまう。
そうすれば、懲戒解雇にはならないので退職金をもらえ
る。
ズル賢い社員だと、やりかねません。
懲戒解雇事由に該当しているからといって、退職届を拒
否することはできませんからね(-_-メ)
このような問題社員に退職金を払わなければならないの
か・・・。
実はひとつだけ方法があります。
それは、規定を変えるのです。
「懲戒解雇の場合は、退職金を不支給とする」の後に
(懲戒解雇事由に該当した場合を含む)
と追加するのです!
そうすれば、物理的に懲戒解雇できなくても、懲戒事由
に該当さえしていれば、退職金を不支給とすることがで
きます。
ぜひおススメです(^^)/
(つづく)
人気ブログ記事ランキング
- 【緊急掲載】地震(震災)による休業の補償は?(10278)
- 19 付与と繰り越しの方法は、会社が決めていい(その3)(8841)
- 部下が報連相できないのは上司のせい!?(8578)
- 事業場外みなし労働時間制/阪急トラベルサポート事件(第3回)(8292)
- 出産手当金と育児休業給付 【お仕事Q&A】(7829)
- 当日申請の有給休暇は有効?(6995)
- 産休中の有給休暇① 【お仕事Q&A】(6828)
- 第30節 『『育児休業』を取ったら退職金減額も(その3)』(6681)
- 07 皆さん、「残業」の定義を誤解しています!(その3)(6087)
- 産休中の有給休暇② 【お仕事Q&A】(5821)
- 【固定残業手当】で労働基準法の矛盾を解消しろ!(5820)
- ちょっと待った!! 社長!その残業代 払う必要はありません!!(5581)
- 割増賃金算定基礎額の除外/奈良県(医師時間外手当)事件(第1回)(5433)
- 09 半日有休を取った日の残業も割増の対象?(その1)(5020)
- 14 社長!「休日」と「休暇」を混同していませんか?(その5)(4991)
MB714アイアン wrote:
ましたが、ここでひとつ問題が起こることがあります。