20 有給休暇時の『通勤手当』は不要?(その1)
前回までのご説明で、
有休日数の仕組みはおわかりいただけたと思います。
今回からは、有休で休んだ日の
給料の支払いについてご説明します。
法律では、3つの支払い方を定めています。
※賃金とは給料のことで、
法律では賃金という言葉を使っています。
①通常の賃金
・・・所定労働時間分の賃金
②平均賃金
・・・直近3か月間の総支給額(残業代など割増賃金を含む)÷直近3か月間の総歴日数
③健康保険法に定める標準報酬日額に相当する金額(労使協定が必要)
・・・健康保険料の算定基礎額(標準報酬月額)÷30日
一般的には①通常の賃金で払います。
なぜなら極めて簡単です。
①は払うといっても控除しないだけなので、実際には何もしません。
本来休めば欠勤控除しますが、これをしないということは払ったということになるのです。
一方②③の場合は、欠勤控除の計算をして上で、②または③の金額を別途支払うことになります。
特に②の場合は、毎回平均賃金の計算もしなければならないのでかなりたいへんです。
ですから、ほとんど使われないのが現状です。
ただし、①の場合でも何もしないというのは月給の場合のみ。
日給や時給の場合は欠勤控除という考えはないので、別途所定労働時間分の給料を払うことになります。
(つづく)
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