2012年 12月の記事一覧
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前回、解雇予告と解雇予告手当の組み合わせ
のお話をしました。
この場合、解雇予告手当はいつ払えばよいの
でしょうか?
即時解雇する場合は、解雇予告手当をその日
に払わなければなりません。
よく、給与支払日に払っているケースがあり
ますが、それはダメです。
解雇しておいて、支払いは後からというわけ
にはいかないのです(-_-;)
では、解雇予告と解雇予告手当を組み合わせ
た場合も、解雇の予告をした日に払わないと
いけないのでしょうか。
そうではありません。
これは解雇日までに払えば済みます (^o^)
例えば、次のような場合、解雇予告手当は
4月10日までに払えばよいのです。
〇解雇予告日 3月31日
〇解雇日 4月10日
〇解雇予告手当 20日分
(おわり)
前回までは、解雇の予告をするか、それとも
解雇予告手当を払って即時解雇するかのどち
らかになるというお話をしました。
しかし、1か月いてもらう必要はないけれど
最低限の引継ぎに数日勤務してほしいという
ことはあります。
このような場合に、1か月勤務か即時解雇の
どちらしかないとちょっと不便ですね(-_-;)
実は、その中間のやり方があります。
解雇予告と解雇予告手当を組み合わせるので
す。
例えば、20日分の解雇予告手当を払えば、
10日後に解雇することができます。
15日分の解雇予告手当を払って15日後に解
雇でもかまいません。
要するに、解雇予告と解雇予告手当の合計が
30日になればよいのです。
これをうまく活用すると、最低限の引継ぎを
してもらったうえに、社会保険料も得するこ
とができます(^o^)
例えば、6月26日に6月29日付の解雇の予
告をし、27日分の解雇予告手当を払います。
そうすると、29日までは最低限の引継ぎを
してもらえ、しかも月末の前日の退職なので
社会保険料はかかりません。
解雇の予告をして数日しか勤務しないので、
他の社員への影響も限定的です。
いいとこ取りの方法と言えるでしょう(^^)
(つづく)
解雇するには次のどちらかが必要です。
①解雇予告:30日前に解雇の予告をする
②解雇予告手当:平均賃金の30日分を払っ
て即時解雇する
前回、①はやめた方がよいというお話をしま
した。
そうすると②ということになりますが、こち
にするとよいことがあります(^o^)
それは、社会保険料を1か月分得することで
す。
②は即時解雇ですから、その日で退職です。
雇用保険料と労災保険料は日割りで保険料が
かかりますが、社会保険料の日割計算はあり
ません。
1か月単位で計算されることになり、月末に
在職しているかどうかで決まります。
例えば、1月31日に在籍していれば1月分の
保険料は丸々1か月分かかりますが、30日
までに退職すれば、1月分の保険料はまった
くかかりません。
ですので、①をにすると1か月分の社会保険
料がかかりますが、②だとまったくかからな
いのです!(^^)!
社会保険料は、その社員の給料の額にもより
ますが、月額3~4万円になります。
けっこう大きいですよね(^^)
前回、解雇するには次のどちらかが必要とい
うお話をしました。
①解雇予告:30日前に解雇の予告をする
②解雇予告手当:平均賃金の30日分を払っ
て即時解雇する
では、どちらにするのがよいでしょうか?
どちらにしても、約1か月分の給料相当額は
払わなければなりません。
それなら、①の30日前に予告して、約1か
月働いてもらった方がよいと思いますよね。
例えば、6月30日付で解雇することを
30日前の5月31日に予告するのです。
こうすれば、6月いっぱいは働いてもらえま
す。
しかし、これはお勧めしません(―_―)!!
まず、「円満解雇」などというものはありま
せんから、通常どおり仕事をしてくれるとは
思えません。
当然モチベーションは下がっています。
ひどいときは、残りの有休を使って休んでし
まうでしょう。
それに、周りの社員も気分的に嫌ですよね。
気も使うでしょうし、職場の雰囲気を悪くす
る可能性があります。
また、本人が解雇に納得していない場合は、
何か嫌がらせをする危険性もあります。
ですから、できれば②の解雇予告手当を払っ
て即時解雇することをお勧めします。
それに、即時解雇するメリットもあります。
詳しくは次回で。
(つづく)
法律では解雇をする場合に一定のルールがあ
ります。
それは「30日ルール」です。
解雇は、会社から一方的にするものなので、
社員にしてみると“寝耳に水”(゜o゜)
突然「明日から来なくていい」と言われた
ら、生活に困ってしまいますね。
ですから、解雇するにしても、少なくも1
か月分の給料は保障しなければならないの
です(^^)
さて、「30日ルール」には2つのやり方が
あります。
①解雇予告:30日前に解雇の予告をする
②解雇予告手当:平均賃金の30日分を払っ
て即時解雇する
平均賃金とは、直近3か月分の総支給額を
3か月の総歴日数で割ったものです。
(例)
1月(31日)基本給25万円/残業代3万円
2月(28日)基本給25万円/残業代5万円
3月(31日)基本給25万円/残業代7万円
平均賃金=(28万円+30万円+32万円)
÷(31日+28日+31日)
=1万円
①の場合、通常どおり仕事をすると、給料は
約30万円です。
②の場合、解雇予告手当は1万円×30日
で30万円です。
どちらにしても、給料の1か月分を払うこと
になります。
(つづく)
前回お話したように、昼休み以外に休憩時間
を入れる場合は、割増単価に気を付けなけれ
ばなりません。
やり方は3つです。
①増やした休憩時間分、終業時刻を遅くする
②増やした休憩時間分、昼休みを短くする
③増やした休憩時間は労働免除とする
①②については分かると思いますが、③につ
いてはちょっと説明が必要ですね。
労働免除というのは、「勤務時間だけれど休
んでもいいよ」というものです。
休憩していることには違いないのですが、
勤務時間でもあるわけです。
ですから、労働時間は8時間のままです。
7時間40分にはなりません。
すべてのケースで共通することは、8時間の
労働時間をキープするということです。
どれにするのかは、会社と社員の話し合いで
しょう。
どれがよくてどれが悪いということはありま
せん。
とにかく、単純に休憩時間を増やすのだけは
避けた方がよいです。
休憩時間を増やしても残業代を増やしたいと
思っている社長はいないでしょう。
これは社員も同じだと思います。
ですから、思わぬトラブルにならないよう、
休憩時間の取扱いには注意しましょう(^^)/
(おわり)
もともと、休憩は昼休みの1時間だけのとこ
ろに、後から午前と午後に10分ずつの休憩
を入れた。
これにより、所定労働時間は8時間から7時
間40分に短縮された。
さて、この場合の割増単価はどうなるでしょ
うか?
割増単価はアップします!
当然、残業代もアップします!!
例えば、月給32万円の社員の場合、所定
労働日数が20日だとすると、今までの割
増単価は2,000円です。
32万円÷(8時間×20日)=2,000円
これが、今後の割増単価は2,087円に上が
ります。
32万円÷(7時間40分×20日)=2,087円
この社員が月間30時間の残業をしていると、
残業代は3,263円アップすることになりま
す。
これを、以前の割増単価のままで計算してい
たりすると、この3,263円が未払い状態
になってしまうのです(―_―)!!
(つづく)
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