安衛法違反で強制捜査
 
・・・胆管がん発症の印刷会社・・・
 
 
大阪市の印刷会社「サンヨー・シーワィピー」の元従業員らが胆管がんを相次いで発症した問題で、厚生労働省大阪労働局は2日、元従業員らの健康や安全確保の対策を怠った疑いが強まったとして、労働安全衛生法違反容疑で同社などを家宅捜索したことが分かりました。
 
 
田村厚生労働相は2日の閣議後の記者会見で「刑事事件なのでしっかりとした取り組みをしていきたい」と述べ、刑事事件として立件する方針を明らかにしました。
 
 
昨年、厚労省は労働安全衛生法で定める事業主義務を果たしていないとして同社に是正勧告しました。
 
 
同局によりますと
 
(1)定期健康診断結果の報告を厚労省にしていない
 
(2)衛生管理者や産業医、安全管理者を置いていない
 
(3)衛生委員会がない
 
などの違反があったといいます。
 
 
厚労省は3月にまとめた報告書で、胆管がんを発症した従業員は有機溶剤を含む洗浄剤を使って印刷機械などに付着したインクを落とす作業に従事、洗浄剤に含まれる化学物質「1、2ジクロロプロパン」に長時間、高い濃度でさらされたことが胆管がんの発症につながった可能性が高いと指摘していました。
 
 
同社の山村社長は「大変申し訳なく、補償も検討する」と謝罪しましたが、がん発症と職場環境との因果関係は「分からなかった」とし、危険性の認識は否定しています。
 
 
 
 
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