厚年基金 加入事業者の脱退認める

・・・長野地裁判決・・・

  

長野県建設業厚生年金基金の加入事業所が、財政悪化を理由に基金からの脱退を求めた訴訟で、長野地裁は24日、脱退を認める判決を言い渡しました。

 

厚生労働省などによりますと、基金からの「脱退の自由」を争点とする訴訟で、判決に至るのは異例で、深刻な赤字が表面化した各地の厚生年金基金をめぐる事業者らの動向に影響を与える可能性もあります。

 

訴状などによると、原告は長野県南部の事業所で、昨年1月に脱退申請しましたが、基金の代議員会で「不承認」と議決され、同6月に提訴しました。

 

原告側は、民法上の組合でも脱退の自由が認められているとし、「基金からの脱退を認めないことは公序良俗に反する」と主張しました。

  

これに対し基金側は「脱退が相次げば、基金が存続できなくなる」と反論し、民法上の組合と公的な団体の基金とでは性質が違うとした上で、「脱退は基金規約の変更に当たり、代議員会の決議事項だ」として、不承認議決の正当性を主張していました。

 

同基金は、2010年に23億円超の使途不明金が発覚したほか、資産1458億円の大半を消失させたAIJ投資顧問に約65億円を委託していました。

 

  

 
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