脱線事故の看護によるPTSD 労災認定されず

 

・・・福知山線脱線事故 神戸地裁・・・

 

 

JR福知山線脱線事故で、負傷者が運ばれた病院で看護にあたった女性が「惨事に直面し、心的外傷後ストレス障害(PTSD)になった」として国に労災認定を求めた訴訟の判決が21日、神戸地裁でありました。

 

 

裁判長は「現場に行っておらず、PTSDが発症する体験をしたとはいえない」として請求を棄却しました。

 

 

 判決によると、事故が起きた2005年4月、兵庫県西宮市の兵庫医科大病院に勤めていた女性は同県尼崎市の現場から運ばれた負傷者の看護にあたりました。

 

 

その後、過呼吸などの症状により休職し、西宮労働基準監督署へ労災申請しましたが認められず、08年7月に病院を退職しました。

 

 

訴訟では「事故に関連する出来事を思い起こす場面に遭遇すると、精神的に不安定になる」などと訴えていました。

 

 

 判決では「消防士や救急救命士のように現場で惨事を目撃しておらず、病院内も患者が床に寝かされるというような混乱した状況ではなかった」と指摘しました。

 

 

病院での看護業務がPTSDを発症させる心的外傷体験をもたらしたとは認めがたいとし、女性の症状については一般的なストレスによる適応障害と判断しました。

 

 

 

 

 

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