厚労省 厚年基金の監視強化 

 

・・・積立金不足1年で対象に・・・

 

 

 厚生労働省は、厚生年金基金の財政監視の基準を厳格化する方針を打ち出しました。

 

 

現行は積立金が3年連続で必要額を下回ると監視の対象になりますが、積立金の不足割合によっては1年でも監視対象に加えます。

 

 

財政悪化が深刻化している厚年基金に、早期に健全化を促す狙いがあります。

 

 

 厚年基金は公的な厚生年金の一部を国に代わって運用し、企業独自の年金と組み合わせて給付します。

 

 

以前は大企業も厚年基金を作っていましたが、積み立て不足の穴埋めで経営が圧迫されるのを防ぐため、相次いで脱退しており、現在も厚年基金を運営しているのは中小企業が多いのが実態です。

 

 

 厚労省は給付に必要な積立金が不足している基金を「指定基金」として財政状況を監視しますが、現在、指定基金となるのは積立金が3年連続で必要額の9割を下回った場合です。

 

 

しかし、3年間も財政悪化を放置すれば、年金が支払えなくなるなどの事態が出かねないと危惧し、現行基準は継続したまま、今後は積立金が1年でも必要額の8割を下回れば、指定基金とします。

 

 

 厚年基金は今年3月末で595あり、このうち指定基金は50ありますが、その多くは中小企業の基金で、金融危機時の運用失敗を穴埋めできないケースが目立っています。

 

 

 

 

 

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