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【介護事業所の6割で労働条件に問題 in 和歌山】

和歌山労働局は5月28日、和歌山県内の6割以上の介護事業場で有給休暇の未付与や就業規則の未整備など労働条件に問題があるという調査結果を発表しました。

同局は、労働災害が減少する中、介護・福祉施設では増加傾向にあると指摘。

また新規参入者や小規模事業場では労働条件の改善が軽視される恐れもあるとして、今回の調査結果も活用し「きめ細かく監督、指導していく」としています。


和歌山労働局によると、調査に対して回答した事業所の62.7%の事業場で労働条件に問題がありました。
 
その内容は、
 ●時間外労働に対する協定の適正な運用がなされていない
 ●年次有給休暇が未付与
 ●雇い入れ時および定期の健康診断をしていない
 ●安全衛生教育が行われていない
 など。

なかでも、「パートなどの就業規則」が未整備であるケースや、労働者50人以上の事業場において「産業医・衛生管理者の未選任」「衛生委員会の未開催」であるケースが目立ったといいます。


また労働災害の発生件数は、平成12年以降は全業種の合計では減少、21年には死亡者数も過去最小になりましたが、介護施設や福祉施設などで発生した労働災害は、平成12年のおよそ3倍にあたる73件に増加しています。

内容は介護でのぎっくり腰など「動作の反動・無理な動作」が最も多く全体の26%。

同局では、労働条件に問題がある介護事業所が、60%を超えているのは、ほかの業種と比べてかなり高く、今年は重点的に監督・指導を行うとしています。


なお、この調査は、県内で介護事業所を運営する581法人を対象にアンケート方式で行い、91.7%(505法人、663事業場)から回答を得られたものです。


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