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1 国民年金法施行令の一部改正関係
 国民年金法等の一部を改正する法律(以下「法」という。)により、障害基礎年金の受給権者がその権利を取得した後に、生計を維持する子を有するに至った場合にも、当該障害基礎年金の加算を行うものとされたことに伴い、障害基礎年金の加算額に係る生計維持の認定について所要の規定の整備を行うこととした。

<改正後の障害基礎年金の加算額に係る生計維持の認定(改正後の国民年金法施行令第4条の7)>
① 法第33条の2第1項に規定する障害基礎年金の受給権者によって生計を維持している子は、当該障害基礎年金の受給権者と生計を同じくする者であって厚生労働大臣の定める金額以上の収入を有すると認められる者以外のものその他これに準ずる者として厚生労働大臣が定める者とする。

② 法第33条の2第1項に規定する子が当該障害基礎年金の受給権者と生計を同じくする者であって前項の厚生労働大臣の定める金額以上の収入を有すると認められる者以外のものその他これに準ずる者として同項の厚生労働大臣が定める者でなくなったときは、同条第3項第2号に該当するものとする。

<確 認> 国民年金法の改正の概要
 1 障害基礎年金について、受給権者によって生計を維持しているその者の子があるときに加算を行うものとした(従来は、受給権を取得した当時に生計を維持している必要があったが、その要件を削除した)。
 「改正前」 障害基礎年金の額は、受給権者がその権利を取得した当時その者によって生計を維持していたその者の子*があるときは、子の加算額を加算した額とする。
 「改正後」 障害基礎年金の額は、受給権者によって生計を維持しているその者の子*があるときは、子の加算額を加算した額とする。
*加算の対象となる子について改正はない。

→ 改正前・改正後とも、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子及び20歳未満であって障害等級に該当する障害の状態にある子に限る。なお、加算される額についても改正はない。

2 受給権者がその権利を取得した日の翌日以後にその者によって生計を維持しているその者の子を有するに至ったときは、その翌月から、障害基礎年金の額の改定を行うものとした。


2 厚生年金保険法施行令、国家公務員共済組合法施行令及び地方公務員等共済組合法施行令の一部改正関係
 法により、障害厚生年金及び障害共済年金の受給権者がその権利を取得した後に、生計を維持する65歳未満の配偶者を有するに至った場合にも、当該障害厚生年金及び障害共済年金に加給年金額を加算するものとされたことに伴い、加給年金額に係る生計維持の認定について、上記1と同様に、所要の規定の整備を行うこととした。

3 老齢基礎年金の額の加算(振替加算)に関する経過措置
 施行日(平成23年4月1日)において老齢基礎年金の受給権者が65歳以上であって、現にその者の配偶者である障害厚生年金等の受給権者によって生計を維持している場合における老齢基礎年金の額の加算(振替加算)について、所要の経過措置を設けることとした。
【参考】老齢基礎年金の額の加算(振替加算)に関する経過措置(平22令附則第7条・第8条)の概要

① 障害厚生年金の受給権者とその配偶者との婚姻が、当該障害厚生年金の受給権発生後で、かつ、その配偶者が老齢基礎年金を受給できる65歳到達前であって、法の施行日が当該配偶者が65歳に到達した日より後にある場合には、施行日の属する月分から当該配偶者の老齢基礎年金に振替加算を加算する。
② 障害厚生年金の受給権者と合算対象期間のみを有する者である配偶者との婚姻が、当該障害厚生年金の受給権発生後で、かつ、その配偶者が65歳到達前であって、施行日が当該配偶者が65歳に到達した後にある場合には、施行日の属する月分から当該配偶者に振替加算に相当する額を老齢基礎年金として支給する。
〈補足〉障害厚生年金等の加給年金額は、配偶者が65歳に達した日以後は加算されなくなり、当該配偶者の老齢基礎年金に振替加算が加算されることになる。
上記の経過措置は、障害厚生年金受給後に結婚し、当該障害厚生年金の受給権者の配偶者が法の施行日(平成23年4月1日)の時点で既に65歳を超えている場合に、当該配偶者の老齢基礎年金に振替加算を加算するもの。これは、法施行日が当該配偶者の65歳到達前にあれば65歳から当該配偶者に振替加算が加算されるのに対し、法施行日がたまたま65歳到達後にある場合には振替加算が加算されないという不合理を解消するために行うこととされたものである。

この政令は、平成23年4月1日から施行される


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