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【試用期間が終わった社員を本採用するのかしないのか】


 4月に採用された方々の殆どが、「試用期間」を設けられての
 採用であり、試用期間満了後本採用とするのかしないのかを、
 そろそろ見極めなければならない時期になってきました。

 ちなみに、この【試用期間】の長さは会社が独自に決めることができ、
 法律上での規定はありません。

 ただし、1年半などという期間が認められなかった判例がありますので
 ご注意ください。 

 
 *一般的には「3ヶ月~6ヶ月」が多いでしょうか。


 では「試用期間」とは何を指すのでしょう。

 ◆本採用前のテスト期間
  (当社にマッチした人物であるかどうかを見極めるための期間)

 ◆労務能力、資質、健康常態等を調査・判断するための期間

 などとされています。


 上記の趣旨から、会社が「社員としての適性に欠ける」と判断したら、
 労働契約を「解約」することができるのです。

    ↓ ↓ ↓

 つまり、【解雇】することができるのです。

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 しかし、解雇しようとした場合、下記のような制限がかかります。

 ■入社後2週間以内・・・即日の解雇OK(ペナルティなし)

 ■入社2週間経過後・・・解雇予告手当、または、30日以上前の通知が必要


 もちろん、解雇に関しては就業規則等にその理由を記載していなければなりません。

 また、普通の解雇とは違うことから 「本採用しない場合の解雇」は
 別に事由を決めておく(限定列挙又は例示列挙)といいでしょう。

<下記参照>
第◎条 試用期間中の従業員が下記のいずれかに該当し、従業員として不適当である認めるときは、採用を取り消し本採用を行わないこととする。

ただし、改善の余地がある等特に必要と認めた場合には、試用期間を延長し採用取消を留保することができる。


 ○遅刻及び早退並びに欠勤が多い又は休みがちである等の「出勤状況」が悪く、改善されない時

 ○上司の指示に従わない、同僚との協調性がない、やる気がない等の「勤務態度」が悪い時

 ○重要な経歴詐称を行ったとき

 ○健康状態が悪く(精神の状態を含む)、医師の診断書の提出を以て就労不可能と判断された時

 ○その他上記に準じる、又は解雇事由に該当する場合


今一度、御社の就業規則等を見直してみてはいかがでしょう。
トラブルになる前に「手を打っておく」ことが大事です!

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