スタッフAです。

今回の震災で亡くなられた方々のご冥福をお祈りし、
被害にあわれた皆様にお見舞いを申し上げます。
震災から1ケ月が経ちましたが、先週から何度か大きな余震が起こり、
被災地の方々のお気持ちを思うといたたまれない気持ちです。
原発、風評被害、いくつもの問題が山積する中、
被災地を思う気持ちが風化しないよう、自己満足に終わらないよう、
想いをカタチに、行動に移していきたいと思います。


さて、今回のブログのタイトルにありますように、
先日65歳で退職される方の手続きをさせて頂きました。
この方は退職時に傷病でお休みされていて、
傷病手当金を受給中でのご退職でしたので、
少し珍しいケースです。
雇用保険において、65歳以上で退職される方は
通常の失業手当ではなく「高年齢求職者給付金」という
一時金での支給となります。
被保険者であった期間が1年以上なら、
基本手当ד50日分”、1年未満なら“30日分”
の一時金が支給されることになります。
ちなみに、この「高年齢求職者給付金」は傷病手当金と違い、
老齢年金との併給調整はありません。


高年齢求職者給付金の支給要件は、以下のようになります。

① 65歳前から同一の事業主の適用事業に雇用されており、
65歳に達した日以後も引き続いて雇用されていたこと。
② 離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上あること
③ 労働の意思および能力を有するにもかかわらず、
職業に就くことが出来ない状態にあること。

今回の方の場合は、お休みが多く②の要件に当てはまりませんでしたので、
「受給要件の緩和」という措置を取っていただくことになりました。

「受給要件の緩和」とは・・・
(※65歳以上の高年齢継続被保険者の場合)
“傷病等で引き続き30日以上休業していた場合、
離職の日以前1年間に、賃金が支払われない期間をプラスして
被保険者期間が通算して6ヶ月あるかどうかを判定してくれる”
というものです。


結果、その方は受給資格を得ることはできたのですが、
傷病ですぐには働くことが出来ないので、受給できるかどうかは
少し様子を見ることになりました。

本来であれば「受給期間の延長」といって、
基本手当の受給期間は原則として“離職日の翌日から1年”
となっているところを、その1年間に傷病のため
引き続き30日以上職業に就くことができない期間があるとき、
その期間を1年にプラスした期間を受給期間とすることができます。

しかし、今回の高年齢求職者給付金は、
この「受給期間の延長」ができないのです。
一時金ですし、高齢の方を対象にしているので、
その後働く可能性が低い、ということなのでしょうか…??
受給資格はありますし、ずっと働いてこられた方なので、
体調が回復して受給できることを祈ります…。

次回は社会保険バージョンとして
「退職後の傷病手当金の継続給付」について
書かせて頂きたいと思います。

オフィス石野のHPはコチラ ⇒ 
http://www.of-i.jp/