なんだかんだと梅雨にも入り、昨夜あたりからは蒸し暑さからの寝苦しさを感じるようになりました。あ~、今年もまた名古屋の猛暑が近づいてくる気がするぅ~。

 

さて、社労士業界でも毎年恒例のお約束。「労働保険料の年度更新」と「社会保険の算定基礎届」の時期がやってきました。保険料をリアルに感じる時期ですが、そんな折も折、厚生労働省が「公的年金の長期見通し」を発表しました。

http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/zaisei-kensyo/dl/h26_kensyo.pdf

 

私は上にあげたレポート自体は読みづらかったため、もっぱら新聞報道などで確認したのみですが、「現役世代の50%程度を年金としてもらえるはず」だった給付水準は、もっとも厳しい条件(出生率低め、経済成長低め)で試算すると「現役世代の35%程度の年金となってしまう」とのこと。

 

庶民派代表!中日新聞には、“危うい「100年安心」”や “大甘前提「バブル並み成長」”と危機感をあおる見出しも躍っています(201464日。第3面)。

 

この論調を全部信じるわけではないのですが、今までにごまかしながらズルズル・・と引きずってきた年金制度が、間違いなく無理になっている・・ということには私も異論はありません。

 

私たちは、日頃から社労士という立場上、「国の保険なので、適用基準を満たせば強制です。だからきちんと入って下さいね。」と言いますが、すでに世代間の格差をまざまざと見せつけられ、この先さらに悪化しそうな年金制度には、わたし自身が愛想をつかしたくなる日もあります。

 

でも、じゃあ自分の老後や不測の障害等があったときに何を頼りにすんの?!と冷静に考えてみれば「死ぬまでもらえる国の年金」はやっぱり魅力的。死ぬまで使い切れないほどの財産がある・・という人以外には、ある程度のリスクヘッジとなってくれると思います。

 

だから、結局のところ、きちんと入らなきゃ・・ということなのですが、

先日、ある人から言われました。「本当に困ったら、生活保護があるじゃん!」と・・。

 

あぁ、それを言っちゃあ、おしまいよ~。と寅さんのような感情が広がりましたが、その発言に対する明確な反論は思い浮かびませんでした。

 

生活保護を受給されている方にもさまざまな事情があるので、何も生活保護が悪いというわけではありません。また、年金でも免除者や第3号被保険者など保険料を払わなくても給付を受けられるケースもあります。何が良くて何が悪いとは、一概に言えないのです。

 

だったらやっぱり、保険料でなく全額税金方式にして、職業に左右されず、皆が一定額を受け取れる年金制度のほうが公平感があるんじゃないのかなぁ~。

そういえばかつての与党、民主党サンは、そんなことを言ってましたっけ。

 

どうせ全ての人が満足する制度なんてないのなら、早めに最低保障年金と所得比例年金にガラガラポーン!と変革してしまうほうがスッキリするように思いますが、世代間紛争を考えると改革はいつのことになるのやら・・・。

 

自分で選択肢を選ぶことができない国の保険制度には、本当にジレンマばかりを感じる今日この頃です。

 

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