それは仕方なくだ。

余りにも理不尽がまかり通るからだ。

元会長にも恩義はある。
それもある。

とぼけて逃げる手もあるが
それは散々してきた。
もう無理なんだよその手は。

それといずれにしても
私の事務所は長くはない。

ならば、どうせつぶれるなら
その前にひと暴れしてやるか。
それが私の考えだ。

おかしいものはおかしい。
それをはっきり言わない奴ばかりだから
こんなことになっただけのこと。

これは運命なのだ。

うまく立ち回ることなど考えても無駄。

このまま、とぼけて旗色をはっきりさせずは
もはやできない。

むしろ風を読んだからこそ。
やつらの考えが読めたからこそ
先手を打った。

いつも、追い出されかけている身。
黙っていては、いつつぶされるかわからぬ。

いったい何年我慢したと思っている。
２０年だぞ。もっとかもな。
女に至っては２５年以上。

これだけ辛抱して
まだ辛抱しろもないものだ。

私が自分のことしか考えないなら
黙って言うこととを聞かない。
事務組合のドアをければいい。
おい開けろとな。

しかし、それをしたら
奴らは警察を呼ぶだの
卑怯な手を使うだろう。

ならば、いずれが正しいか
世に問うたまでだ。

これで、私の考えが通らないなら
世の中もおしまいだ。

神も仏もない。

私が暴れているのは
神仏に対してだ。

単なる奥田伊藤などへの怨恨ではなく
役所への怨恨でもなく、
同業者への怨恨でもなく、
世間への怨恨でもなく
神仏のありようがひどすぎるから
暴れて見せてやっているまでだ。

文句があるなら神仏がなんとかせよ。
それが私の主張だ。

仕事、女いずれもでたらめすぎるぜ。

私に暴れて欲しくないなら
なんとかするんだな。

何もせず、威張ってもらっていては困る。

スサノオのようなものだ。

人の人生を、その場の都合で
もてあそんだ神仏への
恨みつらみはいくらでもある。

恨んでいるとするなら
そういう輩である。

責任を取ってほしいのは
むしろ神仏である。

そういうことだ。