僕は、厚生労働省の創業・起業アドバイザーをやっていたり、会計事務所で税理士を目指して働いていたことがあります。

 それらの経験を通じて、創業や起業をする方に、アドバイスを求められた際には、①取引はなるべく現金ではなく預金を通し、②入金通帳と出金通帳を分けましょう、と答えています。

 ①月次の入金と出金を管理しやすくなるのと、②税務調査に耐えられやすくなるのと、③いざという時には出金通帳の残高ゼロにして、入金通帳を持って夜逃げしてしまえば、ある程度、生きていけるからです。




 今日読んだ、税理士の亀田潤一郎さん著「通帳は4つに分けなさい」では、さらに2つの通帳を持ち、合計4つが理想的と説きます。

 売上収入口座と運転資金口座に、納税緊急口座と将来投資講座の、2つが加わってます。






 このような発想は、資金繰りに苦しんだことのある、中小企業の事業主のノウハウの一つ。

 ひょっとして・・・と読みこんでいくと、「おわりに」に、きちんと書かれていました。




 さらに、「本書を」「中小企業のおやじたちに捧げます」と結ばれており、ちょっと涙が出そうに。

 僕たち社会保険労務士でさえ、「中小企業のおやじ」そして「中小企業のおばば」たちが、歯を食いしばって頑張っているのを、知っています。




 
 通帳への小書きは、ボールペンではなく鉛筆が良い、などの細かいテクニックも満載。

 会計が苦手な方は、特にオススメ。

 中小企業の事業主を応援したい、という気持ちが詰まった、良本です。


     V(O ̄∇ ̄o)