2007年 4月の記事一覧
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07年04月03日 18時31分28秒
Posted by: marutahoumuj
取締役等の責任を追及する訴え、すなわち株主代表訴訟については、新会社法では制度の合理化が図られました。
1 株主代表訴訟を提起することができない場合を明確化しました。訴えが当該株主や第三者の不正な利益を図ったり、会社に損害を加えることを目的とする場合には、株主は提訴請求をすることができないものとしました。商法ではこのような規定を欠いていたため、訴権の濫用等の一般条項によって訴えを排斥していました。しかし、一般条項の適用は、適用範囲が不明確であるため、従来訴権の濫用とされていたものの一部について明文化したのです。勿論、これ以外の濫用的な訴えについて、訴権の濫用の法理を排斥するものではありません。
2 株式交換や株式移転等による原告適格がなくなることの見直しが行われました。例えば、従来、原告株主が株式交換により完全親会社の株主になった場合には、原告適格を失う虞がありました。原告適格を喪失すれば、門前払いの判決が下り、それまでの訴訟活動が水泡に帰してしまうのです。そこで、株式交換や株式移転等により原告株主が完全親会社の株主になった場合でも、訴訟を追行することができることを明記しました。
3 株主から取締役等に対する提訴請求を受けたにもかかわらず、会社が取締役等に対して責任追及の訴えを提起しない場合には、当該株主等から請求があれば、遅滞なく、訴えを提起しない理由を書面等により通知しなければならないという規定を新設しました。これは、訴えを提起しないこととした会社の判断過程の開示請求を認めることにより、取締役等のなれ合いで提訴しないような事態が生じないように牽制するとともに、株主等が代表訴訟を遂行する上で必要な訴訟資料を収集することを可能にするものです。
今回はこの辺で。
1 株主代表訴訟を提起することができない場合を明確化しました。訴えが当該株主や第三者の不正な利益を図ったり、会社に損害を加えることを目的とする場合には、株主は提訴請求をすることができないものとしました。商法ではこのような規定を欠いていたため、訴権の濫用等の一般条項によって訴えを排斥していました。しかし、一般条項の適用は、適用範囲が不明確であるため、従来訴権の濫用とされていたものの一部について明文化したのです。勿論、これ以外の濫用的な訴えについて、訴権の濫用の法理を排斥するものではありません。
2 株式交換や株式移転等による原告適格がなくなることの見直しが行われました。例えば、従来、原告株主が株式交換により完全親会社の株主になった場合には、原告適格を失う虞がありました。原告適格を喪失すれば、門前払いの判決が下り、それまでの訴訟活動が水泡に帰してしまうのです。そこで、株式交換や株式移転等により原告株主が完全親会社の株主になった場合でも、訴訟を追行することができることを明記しました。
3 株主から取締役等に対する提訴請求を受けたにもかかわらず、会社が取締役等に対して責任追及の訴えを提起しない場合には、当該株主等から請求があれば、遅滞なく、訴えを提起しない理由を書面等により通知しなければならないという規定を新設しました。これは、訴えを提起しないこととした会社の判断過程の開示請求を認めることにより、取締役等のなれ合いで提訴しないような事態が生じないように牽制するとともに、株主等が代表訴訟を遂行する上で必要な訴訟資料を収集することを可能にするものです。
今回はこの辺で。
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