2007年 9月の記事一覧

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07年09月28日 13時46分26秒
Posted by: marutahoumuj
 厚生労働省は、27日、バイク便運転者を「労働者」として認め、通達を出す方針を



固めた。



 バイク便運転者は、これまで会社と運送請負契約を結ぶ個人事業主とされ、業務上の



災害を受けても労災保険の適用はなかった。



 時間的・場所的拘束や勤務時間等の管理、業務のやり方に対する指揮監督などの実態



に鑑み、労働者性を認め、労災保険の適用を可能とした。



 バイク便運転者にとっては朗報である。

07年09月22日 16時16分39秒
Posted by: marutahoumuj
 上場121社:ここまでやると懲戒解雇 使い込み100万円、無断欠勤2週間…


 ◇使い込み100万円、無断欠勤2週間、酒酔い運転逮捕



 酒酔い運転は厳罰、部下との不倫での処分は判断に迷う−−。企業のコンプライアンス(法令順守)に厳しい目が向けられる中、企業の懲戒処分の実態調査でこんな傾向が浮かび上がった。



 調査は財団法人労務行政研究所(東京都港区)が実施した。上場企業を中心にアンケートを行い、121社から回答を得た。「売上金100万円を使い込んだ」「妻子ある上司が部下と不倫を続けている」など30のモデルケースを挙げ、会社での過去のケースを参考に処分なしから懲戒解雇までどのような処分をするか聞いた。



 退職金が全く支払われないケースが多く、最も処分の重い懲戒解雇となるのは「100万円の使い込み」(70・6%)で、次いで「無断欠勤2週間」(68・8%)、「秘密漏えい」(54・1%)だった。



 また、「終業後に酒酔い運転で、物損事故を起こし逮捕」での懲戒解雇は40・4%だった。このケースの4年前の調査では、出勤停止が最も多い処分で28・2%、懲戒解雇は22・6%だったことから、厳罰化が進んでいることが分かる。



 一方、「社内不倫」の懲戒解雇は5・5%で「判断できない」が26・6%、「社内通報せず直接マスコミに内部告発した」でも「判断できない」が41・3%と線引きが難しいケースもあった。



 同研究所では「酒酔い運転や情報漏えいなど社会問題化しているケースは重い処分になっている。社会が多様化する中で、企業がどの程度の処分が適当か判断に迷う場面も増えているのではないか」と分析している。



 ◇懲戒解雇になる割合が高い



 <1>売上金100万円を使い込んだ                    70.6%



 <2>無断欠勤が2週間に及んだ                      68.8%



 <3>社外秘の重要機密を漏えいさせた                   54.1%



 <4>終業時刻後に酒酔い運転で物損事故を起こし、逮捕された        40.4%



 <5>社内で私的な理由から同僚に暴力をふるい、全治10日の傷を負わせた  38.5%



 <6>満員電車で痴漢行為を行ったことが被害者からの訴えで判明した     36.7%



 <7>基準を超える取引を独断で行い、会社に1億円の損害を与えた      34.9%



 <7>取引先から個人的に謝礼金等を受領していた              34.9%



 <9>同僚にストーカー行為を繰り返して、被害を訴えられた         32.1%



<10>コンピューターに保存されている重要なデータやプログラムを改ざんした 30.3%



 ◇割合が低い



 <1>社有車をしばしば私用に使っていることが判明した            1.8%



 <2>同僚の売上金の流用を知りながら、報告しなかった            2.8%



 <2>車で営業中に得意先から携帯電話が入り、話に熱中して事故を起こした   2.8%



 <2>会社の金庫のかぎを掛け忘れてしまい、公金の盗難にあった        2.8%



 <2>クレジットカードによる買い物のしすぎで自己破産の宣告を受けた     2.8%



                               毎日新聞 2007年9月22日 



* 就業規則には、懲戒解雇事由が規定されるのが通常であるが、すべての事由を規定することはできないため、主なものを例示した後「その他全各号に準ずる程度の行為があったとき」と定める。その規定により、懲戒解雇事由か否かが判断される。

 この調査は、上場企業なので大会社が中心であるが、中小企業の場合若干数値が変わりうると思う。

07年09月14日 11時20分28秒
Posted by: marutahoumuj
 <日雇雇用保険>「日払い派遣」にも適用…厚労省が方針

 9月14日 毎日新聞

 建設現場などで働く日雇い労働者に適用される「日雇雇用保険」について、厚生労働省は人材派遣会社に登録して1日単位で日払いの仕事に派遣されるスポット派遣の労働者にも適用する方針を固めた。こうした労働者は「日雇い派遣労働者」とも呼ばれ、仕事や収入が安定せず、ネットカフェなどに寝泊まりする住居喪失者としてもクローズアップされており、同保険がセーフティーネットの役割を果たすことが期待される。

 日雇雇用保険は、雇用保険法で規定され、主に東京・山谷などで働く日雇い労働者ら日々雇用され事業主が変わる労働者を対象にしている。労働者は日雇労働被保険者手帳(白手帳)を持ち、事業主が雇用保険印紙を張って就労したことを証明する。

 2カ月通算で26日以上働いている場合、仕事がない時にハローワークで失業認定を受け給付金を受けることができる。受給できる日数や金額は稼働日や賃金によって異なるが、少なくとも1日4100円を受け取ることができる。

 労働組合「派遣ユニオン」は、人材派遣大手の「フルキャスト」(本社・東京都渋谷区)との交渉で、同社が日雇雇用保険の適用事業所申請をすることで合意した。フ社は業界では初めてとなる申請を今年2月にハローワーク渋谷に行ったが、扱いは保留となったままだった。

 同ユニオンが厚労省に理由を尋ねると「(日雇い派遣は)新しい業態なので対象となるのか実態を調査しなければならない」と回答していた。しかし、厚労省は13日、ユニオンに「調査の結果、適用対象となる」と通告してきた。フ社にも今週中にも申請受理が伝えられるとみられる。

 派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は「日雇い派遣は収入が不安定で、危険な仕事や違法な派遣でもやむを得ずやることもある。住居の安定も含め、健康面などでも保険が適用される意義は極めて大きい」と話している。
07年09月11日 16時45分12秒
Posted by: marutahoumuj
 「家庭だんらん法」に言い換え指示=「残業代ゼロ法」で舛添厚労相

 9月11日 時事通信

 舛添要一厚生労働相は11日の閣議後記者会見で、一部事務職を割増賃金の支払い対象から外す「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション制度(WE)」について、「名前を『家庭だんらん法』にしろと言ってある」と言い換えを指示したことを明らかにした。その上で、「残業代が出なければ、早く帰る動機付けになる」と評価、働き方の改革の一環として取り組む考えを示した。

 WEは厚労省が先の通常国会での法制化を目指していたが、「残業代ゼロ制度」と批判を浴び法案提出を見送った。
 
* WEは、労働時間や休日の規制がない「管理監督者」の一歩手前を対象に想定しているが、(1)労働時間では成果を適切に評価できない業務、(2)業務上の重要な権限や責任を相当程度伴う地位、(3)年収が相当程度高い、などの4要件を満たす必要がある。

 働き方の多様化や成果主義の浸透を理由に、日本経団連などが導入を要望した。

 相対的に労働者の地位の方が弱いことからすれば、「残業代が出なければ、早く帰ろう」という方向には行かず、「長時間労働を助長する」のではないかと懸念する次第である。


07年09月07日 12時41分03秒
Posted by: marutahoumuj
 派遣労働者は、派遣先の指揮命令に服するも、派遣先と雇用関係にありません。

 したがって、三六協定等時間外労働を可能とする根拠となる協定や就業規則は、派遣先のそれが適用されるのではなく、派遣元のそれが適用されます。

 それゆえ、派遣先の三六協定や就業規則に基づいて派遣労働者に残業を命じることはできないことになります。

 派遣労働者の受入に際しては、派遣元に適法な三六協定等があるか確認しておく必要があります。

 その上で、労働者派遣契約において残業等ができる範囲についても定めなければなりません。

07年09月05日 15時55分10秒
Posted by: marutahoumuj
 業務請負(委託)と派遣の最大の違いは、注文者(委託者)ないし派遣先に当該労働者に対して指揮命令権があるか否かにあります。

 業務請負(委託)の場合には、注文者(委託者)には労働者に対する指揮命令権がないのに対し、派遣先には雇用関係はないけれども指揮命令権があります。

 概念的にはこのように明確に区別ができても、注文者・委託者・派遣先の職場で委託者等の業務をを処理する場合、委託者等に直接雇用された労働者も派遣労働者も受託会社の社員も同じように仕事をしていますから、労働実態の違いが不明瞭になりがちです。

 そこで、労働者派遣法に関して定められている区別のために基準(労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準)があります。

 そこでは、契約の形式よりも実態を重視して、請負形式をとっている場合も、以下の条件を満たさないときは、労働者派遣であると判断するとして、規制をしています。

1 請負人(業務受託者)が次のいずれにも該当して自己の雇用する労働者の労働力を直接利用すること 
(1)業務遂行方法の指示その他の管理、業務遂行の評価等の指示その他の管理を自らおこなうこと 
(2)始就業時刻・休憩・休日・休暇等の指示管理等、時間外・休日労働の指示管理その他の労働時間等の指示管理を自ら行うこと                                       (3)服務規律の指示管理、配置等の決定変更などの秩序維持等のための指示管理を自ら行うこと

2 業務を自己の業務として契約の相手方から独立して処理すること                  (1)業務処理の資金を自らの責任で調達・支弁すること                          (2)業務処理につき法律上の事業主としてのすべての責任を負うこと                 (3)単に肉体的な労働力の提供でないこと(自己の責任と負担で機材等を準備調達し業務を処理するか、自らの企画や専門的技術・経験により業務を処理すること)

07年09月04日 16時24分53秒
Posted by: marutahoumuj
  出向と労働者派遣は、いずれも他社の雇用する労働者を自社の指揮命令の下に自社の業務に従事させるもので、外形的には区別がつきません。

 両者の違いは、これを受け入れた自社との間に雇用関係が生じるか否かにあります。

 派遣の場合には、派遣先との間に雇用関係を生じないのに対し、出向(在籍出向)の場合には出向先との間にも雇用関係を生じます。

 このことが両者の法的規制の有無に差異を生じさせるのです。

 すなわち、派遣の場合、雇用関係がないのに派遣先の指揮命令監督権に服するため、労働者派遣法による規制が派遣元・派遣先の双方になされているのに対し、出向の場合、出向先と雇用関係が生じるため、特別の法的規制がないのです。

07年09月03日 15時47分41秒
Posted by: marutahoumuj
 異動に伴って労働環境が変わるため、あらためて労働者の同意を得る必要があるのかが問題となります。

1 配置転換については、就業規則などにその旨の定めがあれば、既に他の労働条件と共に労働契約上の同意(包括的な同意)を得ているとして、個別の労働者の同意は不要とされています(最判S61,7,14)。ただ、家族の介護など、労働者の受ける不利益が大きすぎる場合、転勤命令を認めなかった判例もあります。

2 出張命令は、一般には会社の指揮命令権の範囲内に属することから、配転のように就業規則に根拠を求めるまでもなく、労働者の同意は不要と解されています。ただ、特別な事情がある場合や長期に及ぶ場合などには、労働者の同意を得るべきでしょう。

3 出向(在籍出向)の場合、指揮命令権者が変わって労働条件が大きく異なり、また、民法上使用者がその権利を第三者に譲渡するには労働者の承諾が要求されていますから、会社の人事権は配転の場合よりかなり制限されると解されます。しかし、就業規則の規定により個別の労働者の同意は不要とする判例が多数あります。

4 転籍(移籍出向)は、現在の会社との労働契約を終了させて、同時に移転先との労働契約を締結させることです。転籍は、移転先との新たな労働契約の成立を前提としますから、元の会社が労働協約や就業規則で自由に転籍を命じ得る旨を定めることはできません。それゆえ、転籍の場合、原則として労働者の個別の同意が必要となります。

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