先週、下記のセミナーに参加してきた。
http://www.mof.go.jp/jouhou/soken/kenkyu/zk090/confer.htm

 日本の大学や企業の人材活用等に実際に携わっている、アメリカ人のハーバード大学等の教授が、日本の知識人たちとパネルディスカッションした訳だが非常に頭の刺激になった。
 
 かなりはしょって、自分の言葉で簡単にまとめると、

1.日本人は多様性(今はやりの”ダイバシティ”!)が乏しいから、一律な考えで、横並び的な人が多い。
→だから旧態依然とした体制から中々抜け出せないのだろう。

2.企業は最後は今だに大学名で雇用するケースがまだまだ多い。
→この基準なら採用する方も楽だし。
→大事なのは、その人が学校で何を学び、そして何を考え行動に移したかが大切であると思う。ただ、何人が将来の夢を実現する為に大学を選び、学んでいるかは心もとない。
→”新卒採用”という概念はアメリカにはないそうだ。大学卒業したばかりの人も百戦錬磨の転職組みの人たちと同じ土俵で戦うわけだ。だから学生時代から意識も高いし、大学は自分を高める所という意識も高いのだろう。
→大卒後3年以内は新卒扱いにしようなどと騒いでいるが、いかにも日本人っぽい制度だ。他力本願。逆に不況で働き口がないなら、バイトしながらでも、自分のやりたい事をビジネスにする方法を考える人々を援助する制度の方が、日本は絶対強くなると思う。

3。ハーバードなどはお金のない人でも、優秀で学ぶ資格があれば、全額援助してくれる。
→学ぶ意思のある人にはお金や国は関係ない。だから世界中から優秀な人が集まり、更にそれが唯一無二のブランドにもなるのであろう。

 
 また、おもしろかったのは、優秀な子供が生まれる要素は3つあって、

1.塾へ入れたり、本を買ってあげる事ができるか(経済的要因)

2.夕食の時に親が子供に知的な将来への期待や学歴的な話ができるか(文化的要因)

3.恋愛結婚の方がいいというデータがあり、更にどちらかが優秀な人と結ばれるのも良いというデータもあるらしい(遺伝的要因)

 
 おもろい。

 
 我々のような開業士業は専門性を出して、ブランディングして、目だっていかないと生き残れない世界だが、国も同じであると感じた。

 日本特有の文化もさることながら、小さい企業でもアイデア一杯の商品で世界と対等に渡り合っている企業は日本にもたくさんある。

 日本人1人1人が、今後どうやって自分の人生を生きていくか、それに加えて、国としてどういった方向に向かうべきかを”考え”て、それぞれが自分の意見をいえるようになるべきだ。

 最後にハーバード大学のメアリー教授がなげいていたのが、「日本で学生に講義をしても、その場で質問をしてくる人は皆無に等しい。これはまずいと思う。アメリカでは質問が出ないこと事態があり得ない。」そうだ。近い将来、この辺の差がとてつもない差を生み出してしまうかもしれない。既に、色々な場面で現れてしまっている気もする。