労働契約法第18条(船員に関する特例)

 
1.船員法

(雇入条約の解除)
第40条 船舶所有者は、左の各号の一に該当する場合には、雇入契約を解除することができる。
 ① 船員が著しく職務に不適任であるとき。
 ② 船員が著しく職務を怠つたとき、又は職務に関し船員に重大な過失のあつたとき。
 ③ 海員が船長の指定する時までに船舶に乗り込まないとき。
 ④ 海員が著しく船内の秩序をみだしたとき。
 ⑤ 船員が負傷又は疾病のため職務に堪えないとき。
 ⑥ 前各号の場合を除いて、やむを得ない事由のあるとき。
第41条 船員は、左の各号の一に該当する場合には、雇入契約を解除することができる。
 ① 般舶が雇入契約の成立の時における国籍を失つたとき。
 ② 雇入契約により定められた労働条件と事実とが著しく相違するとき。
 ③ 船員が負傷又は疾病のため職務に堪えないとき。
 ④ 船員が国土交通省令の定めるところにより教育を受けようとするとき。
2 船舶が外国の港からの航海を終了した場合において、その船舶に乗り組む船員が、24時間以上の期間を定めて書面で雇入契約の解除の申入をしたときは、その期間が満了した時に、その者の雇入契約は、終了する。
3 海員は、船長の適当と認める自己の後任者を提供したときは、雇入契約を解除することができる。
第97条 常時10人以上の船員を使用する船舶所有者は、国土交通省令の定めるところにより、次の事項について就業規則を作成し、これを国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更したときも同様とする。
 ① 給料その他の報酬
 ② 労働時間
 ③ 休日及び休暇
 ④ 定員
2 前項の船舶所有者は、次の事項について就業規則を作成したときは、これを国土交通大臣に届け出なければならない。これを変更したときも同様とする。
 ① 食料並びに安全及び衛生
 ② 被服及び日用品
 ③ 陸上における宿泊、休養、医療及び慰安の施設
 ④ 災害補償
 ⑤ 失業手当、雇止手当及び退職手当
 ⑥ 送還
 ⑦ 教育
 ⑧ 賞罰
 ⑨ その他の労働条件
3 船舶所有者を構成員とする団体で法人たるものは、その構成員たる第1項の船舶所有者について着用される就業規則を作成して、これを届け出ることができる。その変更についても同様とする。
4 前項の規定による届出があつたときは、同項に規定する船舶所有者は、当該就業規則の作成及びその作成又は変更の届出をしなくてもよい。
5 第1項乃至第3項の規定による届出には、第98条の規定により聴いた意見を記載した書面を添附しなければならない。

(就業規則の作成の手続)
第98条 船舶所有者又は前条第3項に規定する団体は、就業規則を作成し、又は変更するには、その就業規則の適用される船舶所有者の使用する船員の過半数で組織する労働組合があるときは、その労働組合、船員の過半数で組織する労働組合がないときは、船員の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない。

(就業規則の監督)
第99条 国土交通大臣は、法令又は労働協約に違反する就業規則の変更を命ずることができる。
2 国土交通大臣は、就業規則が不当であると認めるときは、交通政策審議会又は地方運輸局に置かれる政令で定める審議会(以下「交通政策審議会等」という。)の議を経て、その変更を命ずることができる。

 (就業規則の効力)
第100条 就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める雇入契約は、その部分については、無効とする。この場合には、雇入契約は、その無効の部分については、就業規則で定める基準に達する労働条件を定めたものとみなす。


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